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平成 11 年 8 月、厚生労働省の前庭に、医薬品による HIV 感染のような被害が再発しないよう最善の努力をすると銘記した誓いの碑が建立されました。それから 7 年が過ぎ、誓いはどこへやら、厚生労働省は再び深刻な事態を放置しています。今度は、インフルエンザとタミフルの問題です。
タミフルは、インフルエンザ治療薬として効果がある一方、肝機能障害や肺炎という重大な副作用があるとされています。しかし、国民が関心を示しているのは、そうした副作用もさることながら、タミフル服用後の異常行動です。とくに、十代の若者の道路への飛び出しや高所からの転落による死亡は、取り返しのつかない悲惨な出来事です。
ここで焦点となるのは、異常行動とタミフルとの因果関係です。インフルエンザ患者の異常行動は、タミフル発売前から存在しているとされています。そのため、厚生労働省は、異常行動とタミフルの因果関係については否定的な見解を発表しています。販売元の中外製薬に対して情報提供を指示するのみで、国民に対しては注意喚起や警告することすらしない方針です。因果関係は夏までに結論を出す予定だということです。
全く危機感のない悠長な対応です。仮に、インフルエンザ患者がタミフル服用の有無にかかわらず異常行動を起こすのであれば、インフルエンザ自体に異常行動を引き起こす危険性があることを国民に周知徹底させればよいではありませんか。風邪とインフルエンザの違いでさえ知らない方が多くいるのが現実ですから、この際、全国民にインフルエンザに関する情報発信を積極的に行うべきです。つまり、異常行動はインフルエンザが原因だとはっきり言えばいいのです。それができないということは、タミフルが原因であるという可能性を捨てきっていないことの裏返しでしょう。要するに、どちらに転んでも批判されないよう原因を両天秤にかけている状態です。しかも、タミフルが原因かもしれないと少しでも認めれば、新型インフルエンザ対策としてタミフルを備蓄している現在の計画に支障をきたすという事情が影響しているのは明白です。夏までの猶予期間があれば、タミフルの備蓄は進みます。それに伴い、中外製薬の収益は拡大します。
もちろん、タミフルによって救われる命は、異常行動によって失われる命より多いのは当然です。しかし、人命の尊さは数で計るものではありません。病気や医薬品について注意すれば死ななくてすむ人がいるのであれば、その人を助けるのが厚生労働省ではないでしょうか。それすらしないということは、国民の生命よりも製薬会社の利権を守ることが厚生労働省の“ビジネス”だという証拠です。厚生労働省にもうひとつ誓いの碑が必要にならないよう早急な対策を期待します。
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