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今回は中国の食文化をご紹介します。
まずは、「醢」。醢(ひしお)は、塩辛の一種で、孔門十哲の一人である子路が殺されたときに見せしめにされた調理法です。その話を聞いた孔子は、何の肉かは不明ですが、家にあった醢を捨てたということです。
次に、「羹」。羹(あつもの)は、漢の劉邦が楚の項羽と対峙した戦場で、劉邦の父親が項羽に煮殺されそうになった時、一杯分けてくれと言った鍋料理です。
これらは人間の社会では最もおぞましい食人の存在をうかがわせる中国史では有名なエピソードです。孔子や劉邦が実際に人肉を食べたという記述はありませんが、さまざまな時代にさまざまな人物が人を食べたという記録は無数にあります。
中国では、人ですら食品なのですから、何でも食品として扱われます。
現代に目を転じて、「民工米」からご説明しましょう。民工米は、発がん性のあるカビが生えた古米で、主に出稼ぎ労働者(民工)用に流通しています。
「問題菜」。問題菜は、毒菜とも呼ばれる農薬が残留した野菜で、中毒による死者が多数出ています。
「有抗乳」。有抗乳は、殺菌のために抗生剤を投入した牛乳です。細菌は繁殖しないかもしれませんが、人体への影響は避けられません。
「下水溝油」。下水溝油は下水溝から流れ出た油をリサイクルした地溝油(廃油を化学処理した油)の一種です。加工食品の原料やレストランの調理油など幅広く利用されています。下水溝油を原料としたインスタントラーメンも販売されています。それは、パッケージを本物に似せた偽物で、食べたモンゴル人の学生が中毒死しています。
「亜硝酸塩」。亜硝酸塩は、工業原料となる工業塩で食塩の代替品です。摂取すると中毒症状が現れます。雲南省で少年が中毒死しています。また、製塩工場の廃液から作られる粗悪な食塩も販売されています。
「ジエチレングリコール」。ジエチレングリコールは、グリセリンの代替品として使われる有毒の甘味料で、練り歯磨きや風邪薬の原料になっています。風邪薬に含まれたジエチレングリコールによってパナマやドミニカで多数の死者が出ています。
ここまでくると、食品という概念自体が崩壊しているようです。何かのはずみで混入したのではなく、利益を上げるために故意に粗悪な原料を使用して製造販売しているのです。同じ不正でも、不二家が賞味期限切れの牛乳を使っていたのとは全く次元が異なります。むしろ、中国全土でグリコ・森永事件が連日発生しているようなものです。まさに、「どくいりきけん たべたらしぬで」の世界です。こうした事態に対し、
新薬の承認に関する贈収賄事件で罪に問われた国家食品薬品監督管理局の前局長に死刑判決を出すなど、関与した者に対しては厳正な処分を下す姿勢を見せています。しかし、それは、一連の問題を個人の犯罪に矮小化させるための対症療法的な措置に過ぎません。国家としての責任は認めず、反省の姿勢は全く見られません。そもそも、食品安全に関する規制は不十分ですし、何より国全体の意識改革がなければ問題解決には至らないでしょう。
中華料理は、フランス料理、トルコ料理と並ぶ世界三大料理ですが、残念ながら昔も今も中国の食文化は、人権意識の欠如、利己主義、拝金主義などが綯い交ぜになって形成されています。それは、社会全般に渡る病巣が食に反映しているのです。
この際、読者の皆様も食品の原産国を確認されることをおすすめします。何しろ、中国人の富裕層は中国産の食品を食べないのですから。
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